住基ネットに対する不安はホンモノか

考えたことはありますか？「情報が漏れたらどうなるか」

　住基ネットでみんなさわいでます。で。タブーとは思うけど、ひとつ言いたいんです。

　確かに、情報が漏れる危険は機械的にも人為的にもあるでしょうし、数百億円もの費用に見合う効果があるのかも大いに疑問ですが、それは置いといて。冷静になって考えてほしいことがあります。落ち着いて。

　あなたの情報が漏れたとして、なんか問題ありますか？住所、氏名、生年月日、性別が誰かに知れたところで、なんかまずいことでもありますか？

どんな被害が考えられるでしょうか

　ダイレクトメールが増える？そんなにイヤですか？でもそもそも、その程度の情報なら、いまだって業者は知ろうと思えばいくらでもヤスヤスと手に入れてると思います。しかも、迷惑メールと違って業者だって郵送には相応のお金をかけるわけですから、今後、住基ネットの情報漏れによってダイレクトメールが増えることは考えられません。

　ストーカーかなんかに情報が漏れてしまうでしょうか。それこそ、たったひとりの情報なんて、住基ネットがなくとも、「その気になれば」どこからだって手に入るでしょう。ストーカーほど「その気に」なってるひとはいませんしね。

　あとは…なにかありますか？犯罪者や脱税者が困るくらいでしょうか？

マスコミが作る「不安の流行」

　さて、あらためて書きますが、

• 住所
• 氏名
• 生年月日
• 性別

　これらの情報など、あなたの知らないところで、世の中にはすでに十分すぎるほど出回っています。もちろん、出回っては困るひと、出回ること自体が許せないひとはいるでしょうし、いてもいいと思います。しかし、世の中の多くの人は、とかくマスコミが駆り立てる「不安の流行」に踊らされているだけではないかとも思うのです。

不安の大きさ、見直しませんか？

　なお、誤解のないように書いておきますが、住基ネットの個人情報が流出することが些細な問題だ、とは思っていません。流出すればそれこそ日本を揺るがす大事件ですし、国は責任をとるべきです。しかし、実際にあなた個人が受ける被害というものは、やはり多くの場合、些細なものであるはずです。少なくとも、受ける可能性のある被害というものを、冷静になって考え直してみることは必要だと思います。

　住基ネットに限らず、わたしたちは、情報の流出について、少しだけ不安になりすぎているのかもしれません。

　ひょっとすると、住基ネットに反対するマスコミや政治家にとって、費用対効果の問題に比べて個人情報の流出がいちばん身近でわかりやすい問題だから、それを前面に押し出しているのかもしれませんね。

　でも、流出したらどうなるのかとか、費用対効果はどれだけあるのか、といった検証はあまりされていないような気がします。反対するならもっと理論的にしたらどうなんでしょうかね。

関連リンク

• 住民基本台帳ネットワークシステム - 総務省。
• Mainichi INTERACTIVE 住基ネット - 毎日新聞社による特集ページ。
• 反住基ネット連絡会