仮に北朝鮮という脅威がなかったとすれば、日本はアメリカに追従してきたでしょうか。少なくともスペインのように、日本の世論はいまよりも大きく反米寄りになっていたのではないでしょうか。
つまり、アメリカにとって北朝鮮の存在は、軍事的覇権主義の論拠としてだけでなく、日本という「友達」を手なずけておくための意味も持っているはずです。だとすれば、アメリカが北朝鮮問題の解決に積極的になるというのは、実はきわめて考えにくいことなのではないでしょうか。