暗証番号の記事と同様のことがこの記事についても言えるわけでして、イラクの位置を知らない大学生が4割いたということ自体は確かにゆゆしき問題なのかもしれませんが、同じ調査を一般のオトナに対して実施したとき、果たして満足のいく正答率が得られるかというと、はなはだ疑問です。
得てしてこのような調査結果に憤慨するのは「ある程度」見識豊かなオトナであり、若者の学力低下論の好材料にされてしまいます。多少なりとも記事文中にそのにおいを感じてしまうのは、わたしの見方がナナメなせいかもしれませんが…。見識豊かな新聞記者のみなさまにおかれましては、なにとぞ記事中のミスリードを避け、言いたいことがあるなら「事実」ではなく「意見」として社説や天声人語にでも書いてもらいたいものです。
ところでこの記事のタイトルは、事実に基づいて次のように書くこともできます。
「ウクライナの位置知らない大学生半数以下」