公開メモ日記

[ 2005年5月23日(月) 22:42 ]
 橋梁談合の件を経済学的に論じてみる

 需給バランスが供給超過(つまり労働力が余ってて仕事が少ない状況ね)になっている業界ってのは、仮に仕事が取れなければ人員つまり労働力が余るだけです。ほかに仕事がないから。そうなると何もしない従業員に給料払う分だけ企業は激しく赤字。

 というわけで、そんな業界で競争入札をやらせていると、経済合理性にのっとれば、やがて1円でも利益が出れば価格を下げて入札せざるを得なくなります。さらに自由競争が進むと、1円の赤字を出すか、それとも従業員の給料を1円下げてでも、その分だけ入札価格を下げて仕事を取ってこなくてはならなくなるのです。だって、そうしないと仕事がないから収入がゼロになるんだもん。

 というわけで、土木系の公共事業が談合でもしないとやってらんないのは、法律うんぬんにかかわらず、事実ですよ。

 もちろん、システム開発など、需要が十分にある市場では、仮に入札で仕事が取れなくても最終的に食いっぱぐれることはないので(需要超過なので必ずどこかに仕事はある)、競争入札もうまく機能するかもしれません。ただしそれでも、競争入札が利益を圧迫させるしくみであることには変わりないわけで、にもかかわらずシステムインテグレーターから「公共系の仕事はおいしい」という目で見られているのは、かなり問題のある状況ではあるのですけど。

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