この記事を読むと「ばーちゃんもけっこう高機能なの使いたいんじゃん」とか思ってしまいがちです。まあそもそもふたりのテスト使用者がかなり「イケてる」ばーちゃんだということも問題ではありますが。
「電子レンジにこんな機能がほしい」と意気込んでお客さまセンターに意見を申し述べるようなおばちゃんは、スーパーヘビーユーザーなのです。圧倒的多数の寡黙な消費者は、秒数でチンする以外の機能を使っていないでしょう(これはたとえ話ね。料理をほとんどしないので、正直自信がない)。
「あんなことができるといい」「こんなこともできればいい」という方向で意見を聞いていると、やがて複雑怪奇なものが出来上がってしまうのは、最新のケータイを見れば明らかなこと。
実は「付加価値」という言葉が、メーカーを間違った方向に導いているのではないだろうか。なんかを付加することが価値になるんじゃなくて、価値そのものを付加することなのに。アップルが iPod shuffle で液晶を取り除いたのは、なにも単に液晶分の価格を下げるためだけではないのですよ。