公開メモ日記

[ 2005年9月3日(土) 9:08 ]
 情報ビジネスって

 ○○ノウハウマニュアルとか、○○セミナーとか、いや、パチンコ必勝法みたいなあやしいものじゃなくて、本当に役に立つビジネス系の情報なんだけど、それにつけられた価格が○万円とか、場合によっちゃ○十万円とか、よく見かけませんか。

 たぶん、そういうノウハウや知識なんて、ネットや書籍を活用してよく勉強すれば、ほとんどお金をかけずに得られるんですよ。でも、こういう情報ビジネスの顧客は、得てして中小企業の社長さんとか、バリバリ働くビジネスマンとかだったりするので、つまり時間がない。すなわち、○万円払うだけの価値を持っちゃうんだよね。

 たぶんね、まったくおんなじコトを一般の書籍に書き表すと、1冊せいぜい3000円ですよ。たくさん売れるかもしれないけど、著者に入ってくる印税は1冊わずか300円とか。しかしこれを、ネット通販とかで「経営を改革するノウハウマニュアル!」とか銘打って売ると、しかるべきところに広告を出せば1部2万円とかでもそこそこ売れちゃったりする。しかもまるまる自分の利益。セミナーとして会場借りて人集めたりすると、場合によっちゃお一人様5万10万、数日にわたれば○十万の世界。儲かってしょうがない。

 すなわち、ネットによって個人や小規模な企業が情報発信しやすくなったいま、ノウハウやハウツー物の本を書くだけの知識と才能のある人が、それを一般書籍にしてしまうのは、どう考えても経済合理性に合わないことになる。ネットで10倍の値段をつけて売った方が、印税より100倍儲かるんだから。にもかかわらず、そういう一般書籍が絶滅しないのは、「ひとりでも多くのひとに知ってもらいたい」という高い志があるからなのかしら。えらい。

 そしてここがまたおもしろいところなんだけど、じゃあ高い志持ったひとが、世のためひとのためと1部2000円でノウハウマニュアルをネット販売しようとしても、うまくいかない。安すぎて、価値が薄れちゃうんです。つまり、インターネット上にあふれるこの手のマニュアルは、価格自身に価値があるんだね。こりやすごいことだ。みんながおいそれと手を出せない価格だからこそ、「自分を含むごく少数の選ばれた人だけが手にする情報」としての価値を持つ。そしてまた、「○万円も払ってこの情報を手に入れたんだ」と、自分にハッパをかけることが快感だったり、それで自分を奮い立たせることが重要だったりするわけです。奥が深いなぁ。

 で、そういう情報ビジネスの秘訣をマニュアル化したものが、4万9800円という破格で売らたりするわけです(笑)。

 くやしいけど、彼らのつける価格は、正しい。

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