三重県の北川元知事や、矢祭町の根本町長のような逸材が、そこらの自治体に眠っているなんて希望は捨てましょう。東証一部に上場するような大企業だって、時に経営者選びに失敗しているのです。それほど、人材は得がたいものなのです。
しかし県レベルの自治体であれば、たとえば年間1億円かそこらをかけて、経営手腕のある人材を民間から迎えるべきではないでしょうか。なにも知事職でなくてもいいのです。顧問でもコンサルタントでも、何でもいい。知事の右腕となって改革と改善を実行してくれる人材は、どう考えても年功序列組織からではなく、市場から持ってくるほうが賢い。
日本でも経営者市場の流動化が叫ばれて久しくなりますが、民間ばかりに目を向けてもらっては困ります。むしろ、改善の余地の大きさから言えば、自治体の改革ほど効果の高い人材資源の振り向け先はないでしょう。
わたしたち住民は、財政改革をしろ、無駄を減らせと叫ぶ前に、まず1億円レベルの先行投資をさせるべきではないでしょうか。政治のプロに経営を求めるのは酷というものです。