CRP値の差が「0.24mg以下」と「0.96mg以上」という4倍もありながら、大腸癌のリスクは1.6倍にしかならないのに、ちょっとこの結論は短絡的というか、疑っちゃうなあ。
そもそも大腸癌になるような人は、何からの生活上の不摂生なり、それからくる血液検査の数値的な悪さがあるのが普通であって、おそらく最も「相関が(必ずしも因果じゃないよ!)」高かったのがCRP値なんだろうけど、それで1.6倍なんて、因果関係としては信用ならない。
そもそもCRP値という、直接的に日常感覚と結びつきにくい値が、ふつうのひとよりちょっと大きかったからと言って、じゃあ、「あなたは、CRP値が平均よりずっと小さい人(0.24mg以下)に比べて、大腸癌のリスクが1.6倍高いですよ」とアドバイスすることに、なんの意味と実効性があるだろうか? たとえCRP値が平均よりずっと少なかったとしても、「あなたは、CRP値が平均よりずっと大きい人(0.96mg以上)に比べて、大腸癌のリスクが3分の2しかありませんよ」とも言えてしまうのだよ? ほとんど変わらんじゃないか!
つまり、おそらく多大な予算を投じてしまった厚生労働省研究班による本調査が、なんの成果も出ぬまま終わってしまってはまずかろうと言うことで、むりやり世間様に発表できる報告を作り上げてしまったのだ! そうに違いない!
(もし違っていたらごめんなさい。)