エジプトのピラミッド。中国の万里の長城。まことに立派なものです。
アメリカのグランドキャニオン。オーストラリアのエアーズロック。実に壮大です。
このような、世界的にそうそうたるものに比べて、白川郷・五箇山の合掌造りとか、厳島神社とか、そりゃあ確かにすばらしいものですけど、明らかに「格」の違いが感じられてなりません。これは日本に限ったことではなく、世界的に見ても、世界遺産設立当初に登録されたものに比べれば、近年登録されるものや、今後登録を目指そうというものの中には、聞いたことのない、スケールの小さなものがいっぱいあります。
ここはひとつ、世界遺産に「等級」制度を新設するべきではないでしょうか。ピラミッドをはじめとして、世界を代表する圧倒的な遺産は「世界級世界遺産」。厳島神社は「国家級世界遺産」。これじゃあ国宝や国立公園とあんまり変わらんな(笑)。素直に「A級」「B級」「C級」のほうがいいかも。せめて、「登録年」にもっと重い意味を持たせることで、第一期の重鎮たちと近年登録のぺーぺーとを、より明確に区別できるといいと思います。
絶滅危惧動物のレッドリストにだって、「野生絶滅」から「絶滅寸前」、「絶滅危機」、「軽度懸念」に至るまで、いろいろな分類があるのです。どの動物により大きな注目を集めなければならないのかが、よくわかります。これを見習いたい。
参考 : 全国 世界遺産化計画