これまでわたしが散々追いかけてきたオリコンの音楽配信が、見事に崩れ去りました。サービス開始の2005年の3月23日から、鳴かず飛ばずの1年8ヶ月。オリコン株主のみなさまにおかれましてはたいへんおつかれさまでございました。
曰く「日本の音楽史に残るエポックメーキングな出来事となり、黎明期にある国内の音楽配信ビジネスのターニングポイントになると思われる」とか、当時も笑えましたが、いま見るとさらに笑えます。オリコン株主のみなさまにおかれましてはたいへんおつかれさまでございました。
なお、オリコンが今回の企画を発表した2004年10月以来、日経平均が1万1000円前後を低迷する中、同社の株価は上がり続け、サービス開始前には高値31万4500円を付けます。その後、サービス開始と共に株価はほぼ一貫して下落、本日の終値は5万4200円です。もちろんこの間日経平均は1.5倍にもなっています。オリコン株主のみなさまにおかれましてはたいへんおつかれさまでございました。
2004年10月の高値まっただ中に出されたアイザワ証券のレポート[PDF]では、オリコンが高らかに発表した850億円という売り上げ予想を厳しく見積もって200億円とし、それでも当時の総売上が50億円の会社に対して音楽配信が経常利益に30億円の貢献としていますが、フタを開ければ売り上げ2億円で赤字が3億円、さらに撤退で特別損失3億円という結末。オリコン株主のみなさまにおかれましてはたいへんおつかれさまでございました。