公開メモ日記
どうも、「地上デジタルで騒ぐな」論者の幸之介です。
このたび、TBSらの調査によって、「地上デジタルを見たい」というひとが 92.8% との結果が出ました。アハハ。
「首都圏の20−49歳の男女180人を会場に集めてデモンストレーションを見せ、意見を聞いた」とありますが、これでは中華料理を食べさせておいて、「今後とも中華料理を食べたいか」とアンケートするようなものです。
地上デジタルなんて、単なる規格の変更に過ぎないんです。データ放送はインターネットとの差別化ができないし、多チャンネルは番組制作費と視聴率と広告収入を分散させるだけ。いまだに「参加型のクイズ番組」とかで喜んでる関係者はエンターテイメントのセンスゼロ。
所詮、視聴者にとっては高画質化と高音質化によって満足度が上がる程度なんですよ。あとは強制的なデジタル移行による買い換え需要で電機メーカーが喜ぶくらいでしょうか。テレビ局も総務省も自分たちが多大な費用をかけたからって、われわれを巻き込もうと騒ぎすぎです。落ち着けってば。
ところで、どうして、いつのまに「地上"波"デジタル」から「波」が抜けちゃったんですかね。地上デジタルについてはまだまだ言い足りないんですが、きょうはこのくらいで勘弁してあげます。
事件はテレビ局や総務省で起きてるだけだ!現場ではまったく起きていない!
今年のヒット商品番付が発表されました。実は日経MJとSMBC(三井住友)の2者が発表しているんですね。世間で話題になるのは日経のほう。しかし愚かなことに、ネットで公開していないんですよね。よってネットで検索すると、SMBCのほうが「ヒット」しまくります。
さて、流行したモノを称えるのもいいんですけど、不発に終わったモノから教訓を得る機会があってもいいんじゃないですかね。
というわけで今年の不発大賞は地上波デジタル。過去には二千円札、Lモード、FOMAなどが大いにくすぶりました。来年からは本格的に番付してみようかな。
まず、これは当然ですが、調査対象者がそもそも「Lモードを購入した」ひとであること。これが地上波デジタルテレビの話なら、大画面のプラズマテレビを買おうと思えばたいてい地上波デジタルのチューナーが付いているので、購入者にとっては「たまたま地上波デジタルが付いていた」場合も考えられます。しかし、電話機の場合、最新の電話機に必ずしもLモードが付いているわけではなく、Lモードの電話機は高いので、これを買うひとは「Lモードがほしい」と考えて購入している割合が高いはずです。
また、これはアンケート用紙の作り方にもよりますが、Lモードの電話機を購入したけど使っていないというひとは、そもそも「Lモードのご利用について」のアンケートに答えようとは思いません。NTTによる調査結果のページにも調査の回収率が書かれていませんが、回答しなかった人々はかなりの高率でLモードを使っていないことが予想できます。
…にもかかわらず、Lモード利用者は、回答者のうちの4割です。
ちなみに現在のLモード契約数は50万件弱。今年1月には月に3万人だった増加数も、ここ数ヶ月は月に1万人と、どんどん伸びがなくなっています。
それでもCMをバンバン流して事業続行しちゃうのは…、大企業病なんでしょうな。
民放なら勝手に経営難に陥ってくれててもまだいいんですけど、NHKが費用対効果に見合わない投資をしたことで受信料を値上げするとかになったら(または、下げられるはずの受信料が下げられなくなったとしたら)、誰が責任取るしくみになってるの?
あはは。地上デジタル「対応」テレビが○万台売れた、みたいのと同じですね。
ところでドコモ公式サイトを見に行ったら、最初の0.5秒は公式サイトに見えなかった。DoCoMo"Net"って付いてるだけで。
『「小学生の塾や習い事」に関する調査』だそうです。
調査の名前によって調査結果が影響を受けている好例です。
つまり、こういう名前で電話やインターネットの調査を行っちゃあいかんのです。興味ない人が回答しない場合が多くなるから。
「Lモードについて」
「地上波デジタル放送について」
「次世代携帯のテレビ電話機能について」
「横田幸之介が好青年である件について」
いつから富山はそんなにアツい県になったんですか?
ところでみんな、自分の住基ネット番号ってちゃんと覚えてんの?
あれはなんだったんだろう。
で、毎年いくらつぎ込まれてるんだろう。
地上デジタルと同じ構図というコメントは非常に的確です。
だれか、2011年にアナログ放送が本当に停止して、地上デジタル放送だけに統一されるかどうか賭けようぜ。おれは延期に100万円ね。
実際問題、アンテナのケーブルに取り付けられる簡単な変換器を、3000円以下または無料で、国が指定した作業員がお宅に一軒一軒うかがって取り付けて差し上げるくらいやらないと、できるわけがない。総務省も放送各局も、日本を社会主義国家と間違えてんじゃないのか。
なお、このサイトをご覧のみなさまに誤解のないように付け加えると、地上デジタル放送が悪いワケじゃないです。何度か書いてきたように、画質と音質の向上は、おそらく素人目にも劇的な違いに見えるはずです。わかんなかったら家電屋さん行って、ハイビジョンの画質を見たいですって言ってください。ちなみに音質はうるさい家電屋さんで確認するのは難しいですが、ラジオでAMとFMの音質の違い(ほどではないにしろ)を想像してください。
ただし、各局が「デジタル放送であなたも番組参加!」とか「データ放送!」「インターネット!」とか意味不明なことをわめいていたり、リモコンが非常に複雑だったりするのは、完全に忘れたほうがいいよ。あと、放送局側にも多大な設備投資がかかって、われわれに跳ね返って来るであろうことは、忘れないほうがいいよ。
Googleさんにとって経済効果といえば、NPO、阪神優勝、ドラクエ、琴欧州、地上デジタル放送。
阪神が優勝したらまたアクセスが増えるかなー。
こういうのこそ、ディスプレイの面積が広いPSPが先に実現すべきなのに…。ロケーションフリーにあぐらをかいたか?
ところで、一部の業界人が「地上(波)デジタル」と「ワンセグ」という言葉を使い分けたりしていますが、消費者の混乱に拍車をかけるだけです。事も無げにワンセグワンセグと叫ぶこの風潮には驚くばかりです。任天堂はこのカードを「DS地上波デジタル放送受信カード(仮称)」としており、こういう表現が正しい姿勢。
まぁこの記事への投書ほど過激な視聴者は少ないにせよ、国民が冷徹そのものであることには変わりありません。地上波の停止が2011年の7月というと、もうすぐ「あと5年」になるわけですね。
総務省がいつ「その決断」を下すかはわからないけど、仮にギリギリまで粘った場合、一部の消費者はテレビ各局や家電量販店の煽りに耐えかねて無用の新型テレビを購入してしまうでしょう。そのあとになってデジタル化が延期になった場合、煽ったテレビ局と家電量販店は、総務省と共に消費者の非難の的にされる可能性もあります。まぁ、家電量販店は被害者ぶればいいかもしれませんが、当事者たるテレビ局はそうはいかないぞ。
良識と先見性を持つ企業であれば、総務省の煽りに荷担することは控えておくべきです。そしてまた、この国家プロジェクトの一大問題について、真に中立性のある解説をテレビ局にもお願いしたい。世論をいちばん動かせるのはキミたちなんだから。
参考 : 公開メモ日記 - 地上デジタル「開始時期知らぬ」53% 総務省全国調査
数日前の記事ですが。
要するに、山間部だけは「地デジ」に移行するための費用を国が補助しますよ、と言うこと。
わたしはかねてより「地デジ無理」論者であり、総務省は次のいずれかの決定を、遠くない将来に下すと見ています。100万円賭けてもいい。
1. 総務省が日本の全世帯に対して全額、またはほぼ全額に近い形で補助金を出す。希望者には、機器の設置や設定にも無償で業者を派遣する。
2. 2011年はあきらめて延期。しかもそれは1.を実施するための財政的・人的な猶予期間。
3. 無期または長期の延期。停波しない。
今回の「難視聴地域に補助」という政策は、1.を見据えた、政治的な地ならしではあるまいか。
この不毛な争いに決着が付くことで晴れてすばらしい世界が訪れるかというとそうではなくて、実はそこには消費者不在の荒野がただ広がっているだけなのでした。
これはせいぜい「地上デジタル放送の規格が統一された」ようなものであって、結局消費者はアナログ放送やDVDから移行なんてしたくないのであります。
オリコンの音楽配信と並んでわたしが追いかけてきたLモードですが、2001年6月の開始から5年、こちらも見事に幕が下りました。音楽配信を終了発表から1ヶ月もしないでやめてしまうオリコンと違って、Lモードのサービス終了予定は2009年度末とたいへん太っ腹。巨大企業のNTT東西には痛くもない投資だったかもしれませんが、しかしどう見ても失敗ムードがただよう中、盛んにテレビCMを打ってきた罪は大きいと言えます。
この流れで行くと、そろそろ地上デジタル放送に伴うアナログ放送の停止が延期されるのかもしれませんが、総務省はNTTよりもさらに決断が遅いんでしょうな。
地上デジタル懐疑論者の急先鋒であるわたしにとって、捨て置けないニュースです。
昨年には山間部などの難視聴地域への補助が検討され、こんどは低所得者と来ました。あとは「デジタルチューナーを取り付けてね」と言われても絶対に取り付けられない、中高年から高齢者向けの対策が検討されれば、とりあえずは足場固めにはなるでしょう。
で、最終的には、地域にも所得にも年齢にも関係なく、あらゆる世帯へ大盤振る舞いが決定されて終わりです。どんだけ金かかっても知らん。もう決めちゃったのです。そういうことになるのです。見てなさい。
いちばんの笑いどころは「さまざまな魅力を持つ地上デジタル放送が視聴できるのでよい」という露骨かつ具体性に欠ける選択肢wwwwww
あと、買い換え需要品に対して「クリティカルマスの水準に達し、今後急速な普及が見込まれる」と分析する総務省の棒読み役人乙wwww
おまえらが考えるべきなのは、目先の普及率や普及速度なんかじゃなくて、どうがんばっても避けられない10%だか20%だかの「最後の残り」の層をどう救うかなんだよ。死ぬほど金が必要なんだよ。
いつまで目つむってんの?
関連: 公開メモ日記 - A Successful Failure - 日本の放送事業者に対する電波利用料は不当に安い
2011年の停波は不可能。わたしとまったく同意見だ。
地上デジタルは、二千円札よりもLモードよりもPS3よりもVistaよりもひどい史上最低の失敗だと言える。
参考: 公開メモ日記 [検索] - 地上 デジタル
『視聴者にも「11年7月24日にアナログ放送は一斉に終わる」と周知しやすい。』 ←終わらねーよww 停波のために先走って地上デジタル対応テレビ買った人間は負け組ww 停波は延期だし、停波時点で絶対自己負担ゼロに近い形で救済措置がとられるからww
『混乱を避けるための「停波延期論」が現実味を帯びる可能性もある。』 ←いままで延期が現実味のない議論だったほうが驚くわwwww 現実味がないのは明らかに3年後の停波のほうだろっつーのwwww
『07年3月時点の受信機の世帯普及率は約28%。今夏の北京五輪時に半数弱の世帯に普及させる計画だ。』 ←おまえはニンテンドーDSかwwww なにその夢物語wwww
参考: 公開メモ日記 [検索] - 地上 デジタル
さきほど公開メモ日記 - アナログ放送、全国一斉終了へ 総務省方針にて、『07年3月時点の受信機の世帯普及率は約28%。今夏の北京五輪時に半数弱の世帯に普及させる計画だ。』について思いきり突っ込んでしまいましたが、正直「07年3月時点」を「今年3月時点」のことだと勘違いしていました。スマンカッタ。
地デジ受信機普及率は27.8%。2011年停波も6割が認知−「クリティカルマスを超えた」。総務省調査の記事によれば、普及率は以下のように推移しています。
2005/3: 8.5%
2006/3: 15.3% (+ 7)
2007/3: 27.8% (+12)
よって、2008/3の時点でたとえば40%前後、2008年夏の時点で「半数弱」というのも、あながち夢物語ではないようです。
まあそうは言っても、総務省の役人は誤解しまくっているようですがこれは「たまたま薄型テレビに買い換えたら、地上デジタル対応機だった」という消極的普及が進んでいるだけなので、今後とも、買い換えによる普及が粛々と進んでいくだけです。「クリティカルマス」とかカタカナ使って調子に乗ってる場合じゃないです。遅かれ早かれ、普及速度は低下していくでしょう。政府側が字幕表示などの「暴挙」を次々と繰り出さない限り、薄型テレビの低価格化に助けられても、2011年時点で7割から8割程度といったところでしょうか。
結局、地上デジタルの「普及率」に関わる議論のキモは、公開メモ日記 - 地デジ受信機普及率は27.8%。2011年停波も6割が認知にも書いたように、『どうがんばっても避けられない10%だか20%だかの「最後の残り」の層をどう救うか』なんですよ。2011年の停波をやり抜くには、放送局などに強いる負の経済効果も含めて何千億円という単位の金が必要だと思うけど、それを黙って許す国民であってもらいたくはない。
ひょっとして、その「決断(国費大投入、または延期でゴメン)」のタイミングで政権を民主党に担わせとくつもりじゃないだろうなwwww
庶民はとかくGDPが10兆円増えるかのように誤解するが、これは限りあるGDPのうち、10兆円が費やされたという数字なんだ。
阪神の優勝は日本全体の富を多少なりとも関西圏に移動させることになるので関西ハッピーだし、洞爺湖サミットも日本国の予算や海外政府の予算が北海道に費やされることになるので北海道ハッピーだが、地デジの10兆円はとりもなおさず日本国民(と全国のテレビ局!)の富が一部の地デジ利権企業に移動するだけで、10兆円という数字だけ見れば日本国としてはなんのプラスにもなってない。
参考: 阪神優勝と「経済効果」
参考: 公開メモ日記 [検索] - 地上デジタル
「生活保護と高齢者世帯は設置も含めて国がぜんぶ面倒見ますwwwwサーセンwwww」という最終宣言を出す前に、たくさんの人が無理して自費で買ってくれるといいですね。
関連: 公開メモ日記 [検索] - 地上 デジタル
それはないわwwww
テレビの買い換えでたまたまチューナーが付いてくるのはかまわないとして、特に買い換えの予定のない人は、遅ければ遅いほどトクですよww
最終的に間違いなく負担は限りなくゼロになりますからwwww
まぁ全部国民の税金でまかなわれるんですけどwwwwwwww
参考: 公開メモ日記 [検索] - 地上 デジタル
「気を引き締めて周知活動します」
(゚Д゚)ハァ?
何を周知する気だよ。周知のほうが徹底されつつある今後、アナログ停波の周知と地デジ普及はますます切り分けて考えないとダメだろ。
それともあれか?
「地デジの普及率は、自腹で地デジを導入してくださる国民のみなさまと、最終的に無料でチューナーを配る予算を捻出しなければならない総務省との、せめぎ合いの比率です」ってことを認知させようってのか?それなら殊勝だよ。
関連: 公開メモ日記 - 地上デジタル対応機器の普及率を予測する
関連: 公開メモ日記 [検索] - 地上デジタル